マドリッドの喪章  テロの勝利か?それとも民主主義の勝利!

2004_may

スペイン紀行

セマナ・サンタ(4月4日~11日聖週間)の土曜日の夕暮れ、マドリッドの国鉄アトーチャ駅へきた。3月11日の列車テロの現場である。1ヶ月を経た駅舎の壁面には、追悼の喪章がぎっしり張ってあり、床は赤いろうそくが一杯だった。そしてまた、ここは3月14日の社会労働党政権誕生のスタート地点にもなった。

テロの翌日は喪章をつけた人でどこの通りも一杯になった。その時点ではまだ「ETA(エタ:国内テロ組織)反対!」を叫んでいた。夜7時のデモには、大雨でずぶぬれのアスナール首相も皇太子もいた。やがて警察が犯人を「アルカイダ過激派」と断定するや、次第にデモの様相は変化していった。政府が国内テロ組織の仕業だとして選挙戦を有利にしようとしたとみられ、やがて反政府のデモへ変わっていった。イラクへ派兵した現政権への批判と重なり、14日の選挙結果となって現れた。15分の黙祷の後に「国民は変革を求めていた。社会労働党の勝利はスペイン民主主義の勝利である」と勝利宣言をした。

これはテロの勝利だろうか? それとも民主主義の勝利であろうか? それにしても日本という国は、なぜこうも動かないのか? この日マドリッドでは、日本人3名のイラクでの拘束シーンが日本のテレビよりもリアルに映像化されていた。韓国でも4月15日に総選挙を控えている。今回は世代交代や女性の進出が大きく進む可能性があると報じている。(4月14日記)