中欧の旅 #6 – 退職カップルたちに紛れ込んで

今回の旅の目的は、めずらしく組み込まれていたアウシュビッツにいくこと。そして、もう1つは、2009年4月5日オバマ大統領が核軍縮演説をした、チェコ共和国、プラハ、フラッチャニ広場から世界一美しいとされるプラハの街を見て感動し、そこで、”再度、油絵を描きたいと決意する”という2つだった。

6回に分けて報告します。今回は#6です。

近くの保養所へ行く二人(ウィーンで)
近くの保養所へ行く2人(ウィーンで)

退職カップルたちに紛れ込んで – 現在の夫婦事情

今回のツアーは10組のカップルと母娘3組、家族1組、その他友人同士、一人参加7人という大所帯であった。多数派は退職後のカップルで、ヨーロッパツアーの典型的な参加状況かもしれない。何度も「お一人ですか」と聴かれるので、なぜ聴くのですかとたずねると「旅慣れていらっしゃる」とか「自信があるのですね」とか「私も一人でこれるかもしれないと思いました」とおっしゃった。

「お父さん、お薬よ」、「お父さん、ここで写して」などなど、指示を出しながらも、飛行機もバスも食事も買い物もすべてぴったりと寄り添ってとても和やかな光景。団塊の世代たちの企業からの退職で、今回は「へそくり」からでなく、「お父さんの出費」で、「お父さん連れ」で参加していらっしゃるようだ。

パートで働いているお母さんも半分。お父さんは「老後は“これに”任せていますので、何の心配もありません」とか「うるさくて、うるさくて」とか「水、3本買ってこい」とか、日常生活そのままである。なにしろヨーロッパも気候変動で熱波の夏、バスに積み込まれた水は必需品。それでも一度たりともお父さんが運転手に1ユーロを持って水を求めにきたことはなかった。

母娘3組の2人は仕事をしていて、「姉たちのような結婚はしたくない。親と同居で浮いたお金で海外旅行をしたい」とか「1人暮らしをしたい。でも無理」、「仕事を辞めたところです。後のことはまだ考えていません。旅行にも行けない仕事なんて」といっていた。

ブタペスト郊外のガソリンスタンドで。1箱、円では半分の額
ブタペスト郊外のガソリンスタンドで。1箱、円では半分の額

未婚のカップルがいた。いつもぴたっと手を握りあって、この暑さにもトイレで分かれる以外はいつも堂々の握りしめカップルだった。一人参加の男性が「僕もしてほしいわ」と半ばセクハラ発言を繰り返している。

彼女は「子どもができても働き続けたい。親も姉もスタンバイしてくれているので大丈夫!」と言った。旅の終わりに旅行社(添乗員)がこのカップルに「幸せになってください」とお祝いの品を渡した。私もこのカップルに期待したいと切に思った。