コロナ禍のリーダーシップ (その3 フェミニン・リーダーシップ)
日本を根本的に変える好機としよう!
安倍政権の自壊はコロナ対策の失敗
コロナウイルスは世界中で、いまだに猛威を振るっています。終息にはほど遠い状況です。コロナ禍の真っただ中、安倍政権は自壊しました。如実にそれを物語るのは、やはりアベノマスクに象徴される独りよがりの、場当たり的な、解決への展望がない施策集でしょう。8年にも及ぶ長期安倍政権は「美しい日本」とかいう古い古い歴史観の下に、カタカナをちょこちょこ使って新しそうに見せたり、例えば「アンダーコントロール」(原発処理はできている、オリンピック招致で)とか「ピークアウト」(コロナは緊急事態宣言2週間で収まる)とか、です。またやりもしない嘘政策を並べたてること、その一例は「女性活躍」でしょう。それも経済の活性化のために女性を低賃金で利用しようとすることを「女性活躍」と、言っているのですから、女性の人生を豊かにするための「活躍」などではないのです。女性の地位は世界でこの8年どのくらい急低落していったかご存じなのでしょうか。
日本はジェンダー・ギャップ指数世界121位
世界経済フォーラム(World Economic Forum)の「The Global Gender Gap Report 2012年(男女の格差を測るジェンダー・ギャップ指数)」は、日本は135カ国中101位でした。その後、毎年低下をたどり2020年は過去最低の121位です。主要7カ国(G7)では最下位でした。経済大国日本などと言いながら1人当たりの名目GDP((国内総生産)も世界で26番目と安倍政権の間に下落しています。
もちろんドルベースの名目GDPは、いまなお世界3位ですが、GDPの成長率が名目も実質も低いので、生活面でも改善が見られず、働いても給料が上がらず先の見通しが持てないという閉塞感を充満しています。その他、貧困率や教育水準でも次回で伝えたいと思っている幸福度ランキングでもこの10年、低下するのみの日本です。これは少子化のみが原因ではありません。政治が国民を下に見て、バレさえしなければ何をしてもいいとタカをくくって無駄足、無駄金を使っている状態だと思います。
ただ今、自民党の総裁選が行われようとしています。報道で「今、権力闘争の真っただ中です」といった候補者がいますが、何をはしゃいでいるの?と違和感を覚えます。こんな人たちで何度やっても同じ失敗を繰り返すだけです。ますます世界から置いて行かれるだけです。とにもかくにも代わりの人に政治を託さねばなりません。
その代わりの人とは、たとえば、
- 21世紀に通用する歴史観を持つ人ー韓国への怨念から解放されている人
- 女性の実力を信じている人
- 英語で議論ができる人
- グリーンエネルギーに頭を切り替えられる人
- 芸術の力を信じられる人、核抑止(「核の傘」「核の傘」)を信じない人。これは核兵器の保有が、核兵器の使用が躊躇される状況を作り出し、結果として重大な核戦争が回避される、という机上の空論を信じない人です。
- 東京オリンピックを毅然として中止できる人
- さきほど(9月13日)全米オープンで優勝した大坂なおみテニスプレーヤに、「黒人女性として発言するのはいいが、もっとテニスで力を発揮してくれればいい、企業のブランド価値に問題がある」「人種差別の問題と本業のテニスを一緒にするのは違うのでは」などと思わない人
- そして、政治の一番近くで責任をもって政策を提案し、政策を実現するのがNPOやボランティアたちなのだということをよく理解している人
など、など。
日本でも、地方自治体の若手首長が実力を発揮し、注目を集めています。国政においても、しがらみのない女性や次世代のリーダーにバトンを渡し、日本を根本から変える好機とするべきではないでしょうか。
今スグに!
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