プロボノ養成セミナーの開催にあたって 2012年9月16日

      2014/10/23

プロボノ(pro bono)という聞き慣れないセミナーにようこそご参加頂きまして深く感謝致します。プロボノというのはラテン語で「公共善のために」というpro bono publicの略です。でも最近ようやく定着してきたようです。

本日はNPOに関わられているだろう方と企業の管理職のOBの方や法律や経理・税務等の関係の方がほぼ半分ずつぐらいお見え頂いたのかなーと思っております。

9月16日と30日の2日にわたって実施いたしますが、内容はそれぞれ違います。16日はプロボノ入門と題しまして、企業や行政とNPOはどう違うのか、特に NPO の経営や組織は、他の第1セクターといわれる行政や第2セクターといわれる企業とどうちがうのかを納得のいくまで学習して頂けるのが本日のセミナーです。30日はもう少し具体的に NPO の法的環境や税務に関しての内容となっております。このところ NPO 関連の法律改正が続いております。認定 NPO という課題もあります。出来れば NPO 側もプロボノとして関わって頂ける皆様にも両日の受講を頂ければ理想的だと思います。現在の所は約半数ぐらいの方が両日受講して頂けるようです。本日受講して頂いて30日も再度受講をご希望頂きましたらありがたいと存じます。

さて、お配りしています資料の中に、「いよいよ日本初!」「プロボノ ボード フェアー」と大きく書いてあるチラシをご覧下さいませ。少々大げさに書いていますが、この企画が本邦初である事は確かなのです。

NPO が新しい公共を担うものだと言われてきました。これまでの公共サービスは、行政が管理的に提供する、市民は供給される立場でしたが、新しい公共では市民も公共サービスの提供者となり、行政は市民に場を提供し、信頼し、権限を移譲することが求められています。しかし、かたや NPO の経営を見ますと新しい公共を担いきれる基盤が脆弱だというのも公知の事実です。そこでプロの経営人に NPO の経営母体(理事会)に理事として入り込んで頂いて、 NPO の経営強化をはかりたいというのが、この養成講座の次に控えております課題です。

そこまで出なくても少しだけのお手伝いすると言ってくださる方も大歓迎です。どうかこの学習会の先に、 NPO の経営基盤強化のお手伝いを頂くことも願っておりますので、どうぞよそしくお願い致します。

最後に私ども NPO 法人女性と仕事研究所もプロボノの皆様の支援を待っている一人です。 NPO 法人になりましてからは12年目、それ以前の活動歴から申しますと20数年を経ていますが、今なお経営力の強化が最も大きな課題となっています。本日お配りしています資料の中に「女性と仕事ジャーナル」21号という雑誌がございます。1年に1回出し続けて21年目になりました。

今後とも女性も男性とともに経済や経営分野で活躍していける社会を目指して、そんな社会をつくる礎になりたいと様々な活動をしております。本日のこの「プロボノ養成講座」、そしてそれに続きます「プロボノ・ボード・フェア」がその大きな一歩になると確信して、本日この講座をスタートさせたいと願っています。それではただ今から始めさせていただきます。

 - NPO

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