なんとか、女性活躍の流れを止めたくない!
2015/02/01
2015年は1月5日(月)から初仕事という方も多いでしょうね。
いかがお過ごしですか。遅まきの年賀状です。
今年の願い 女性活躍推進がとぎれないように!
ことしの年末年始は、「のんびりする」ことに少し慣れました。でもちょうどいいぐらいにはなかなかいかなくて、「ずぼら気味」になるのが自分でいやになります。
テレビから復興ソング『花は咲く』が何度も流れていました。そのたびに東北への思いが甦ります。なかでも「花は 花は 花は咲く いつか生まれる君に わたしは何を残しただろう」というフレーズには、ずぼら気味が、いたたまれない気持ちになっていました。
今年いただいた年賀状には、「いよいよ女性活躍がスタートですね」という方と「女性活躍、少しも本気が見えないですね」という方がありました。
どっちなのでしょうか。
安倍政権の目玉「女性活躍推進法案」(自公議員立法)は第186通常国会で審議未了。
「女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案」自民党HPより(https://www.jimin.jp/news/policy/125175.html)
その後、あの解散で廃案になりました。この法案では、2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にするという目標や残業を大幅に制限することも明記されていました。この内容は見捨てられてしまったのでしょうか。
もう一つ、第187臨時国会で10月17日内閣が提出した
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」内閣官房HPより(http://www.cas.go.jp/jp/houan/141007_4/siryou1.pdf)
があるそうです。ここでは長時間労働の是正はうたっていませんし、廃案になった「女性活躍推進法案」に比べれば、すべての責任を企業と自治体の行動計画策定に任せただけで、お粗末なものといえます。しかしこのお粗末な方が再度提出され法案になる可能性が高いのです。
女性が自分の人生を仕事で生きるには(「社会に貢献」は、女性が自分の人生を生きる、その結果です)、少なくとも所定労働時間の縮減、柔軟に労働時間を変更できる制度、パート労働の均等待遇の実施、保育、介護にかかる制度の整備支援、再就職支援の職業教育と相談、税制度の改善(性に中立的税制度、配偶者控除の廃止)、社会保障制度の改革が必要です。それらを実施せずに、どうして女性の活躍など実現できるでしょうか。
また「2030(にいまる さんまる:2020年までに指導的地位の女性をどの分野でも30%にする)」の実現には、どの分野でもポジティブアクションの完全実施を急ぐ必要があります。今国会は注視しなければならないのです。
安倍首相は、昨年9月に国連総会でニューヨークを訪れた際にヒラリー前国務長官と会談し、「(日本が目指す)『女性の輝く社会』には、ヒラリーをはじめ多くの女性リーダーから称賛と期待の声をいただきました」と自画自賛していました。よくそんな恥ずかしいこと言えるなーと感じていたのですが、結局は外遊先で「女性活躍」を叫ぶことで日本アピールの材料にしてきただけでしょうか。
なんとか、女性活躍の流れを止めたくない!
関連記事
-
-
アベノミクスと女性の活躍
テレビ朝日モーニング・バードの取材がありました(4月26日 金AM8時~10時放 …
-
-
「派遣法」骨抜き!再度撤廃を!
現行の労働者派遣法では通訳や秘書など専門性の高い26業務は無期限で派遣労働者を受 …
-
-
パートはどんな理由があって差別状態のままにされているのか ─企業側の説明義務の法制化(日経2017年3月8日記事より)
同一賃金、待遇差で企業に説明義務 厚労省が論点整理/日本経済新聞 2017年3月 …
-
-
やっと「紙とハンコ」から解放されるのでしょうか コロナ後の働き方を考える(1)
2020年6月19日、政府(内閣府・法務省・経済産業省)からハンコについての見解 …
-
-
ニートの男女比とジェンダーについて
NEET(ニート)=Not in employment, education o …
-
-
昨夜の「クローズアップ現代」みましたか?IMF緊急レポート「女性をもっと活躍させるべきだ」 (NHKサイトより)
10月17日(水)NHK「クローズアップ現代」は夕方7時半からの拡大版でした。 …
-
-
ジェンダーフリーって何?
- 弱い存在たる「男性」も癒され、ホッとできる社会を- 「ジェンダーフリーって何 …
-
-
CSR(企業の社会的責任)とSRI(社会的責任投資)
「よりよい投資がよい社会をつくる」それはワーク・ライフ・バランスの観点から 「日 …
-
-
女性の車運転がやっと実現 。超保守王国サウジアラビアで2018年6月から
「ウイメン・トウ-・ドライブ」の活動 随分、以前のことですが、サウジアラビア駐留 …
-
-
夫の死にあたふた(1~3)女性が働くことを支えた人
夫は戦後の食糧難の時代に育ったにもかかわらず、健康な歯が一本も欠けず最後まで身体 …
- PREV
- 「ニューヨークタイムズ New York Times」から
- NEXT
- 再度、ヌード絵画について