今月の油絵
2016/11/15
10月は展覧会の準備で時間が少なくなり、小さいサイズを描きました。
1 「まんじゅしゃげ」の季節 F10号
モデルさんを参考に、秋の訪れを曼珠沙華(まんじゅしゃげ)で。
たっぷりとした水流と紅葉に染まり始めた森を背景に軽やかなスカートの少女が佇んでいます。
曼珠沙華は畦道などに群生し赤い花をつけます。まれに白いのもあります。最近、玄関先に赤と白を植えておられるお家を見つけました。子どもの頃、田んぼで両手いっぱいに摘み取ったものの、「それはいい花じゃない、毒がある」といわれて、捨ててしまったことがありました。
彼岸花ともいわれます。彼岸の頃咲くからという由来はよくわかりますが、曼珠沙華って法華経で「天上の花」とかいうそうです。田んぼの畦や墓地に多く見られますが、人為的に植えられたものといわれます。畦の場合はネズミ、モグラ、虫など田を荒らす動物がその毒を嫌って避けるように、と。墓地の場合は虫除け及び土葬後、遺体が動物に掘り荒されるのを防ぐためといわれています。やっぱり「いけばな」などにはされなかった花だったのですね。でも車窓から見ていると秋だなーってしみじみ思う花です。
2 「森のひまわり畑に秋がきた」 F8号
ひまわりは勢いがあっていいのですが、ありすぎでなかなか絵になりにくいです。最近は「姫ひまわり」というひとまわり小さいサイズのひまわりをよく描きます。
ゴッホの「ひまわり」も枯れてしぼんだものの方が多いです。私も枯れかけたひまわりにしようと思って、秋のひまわりにしました。枯れても勢いのある花なんてあまりありませんね。
3 「シドニー湾の夕日」 F15号
オーストラリアのシドニー橋とオペラハウスとボートというのは絵葉書の定番です。そこに若い女性が哀愁をおびた面持ちで手すりに佇んでいます。モデル嬢はいつのまにか、この風景にぴったりのところに住んでいる娘に代わってしまっていました。
関連記事
-
絵の具の話。絵を描き始めました
この4月からまた油絵を始めました。 忙しさに負けて、随分長く封印してきました。2 …
-
ブタペストの春
油絵を描き始めて1年経ちました。2年目の第1作は、ハンガリーのブタペストの風景で …
-
今月(2016年11月)の油絵
1 ポピーの花 (F10号) 英語のレッスンが終わるとそのままカフェテラスへなだ …
-
『ヴァラドンとユトリロ 母と子の物語』展
シュザンヌ・ヴァラドン(1865~1938)と息子モーリス・ユトリロ(1883~ …
-
展覧会を終えて
秋の展覧会から絵が帰ってきて、ダンボールを片付けたところです。すぐさま原稿に取り …
-
「女流画家協会展」入選しました
油絵を再開してから3年 2014年4月から油絵を再開しました。30年間の空白があ …
-
『あじさい娘の勝利』について
何が勝利なのかは、目標を持って日々送ることから始まる。 身近な目標をひとつひとつ …
-
「女性と仕事研究所同窓会2019」 Photo集
30の笑顔がはじけて楽しい時間が流れました。2019年5月25日の午後、芦屋市ホ …
-
紫陽花の絵をもらってくださる方への手紙
このGWに紫陽花の絵を仕上げました。私は紫陽花が好きでよく描きます。もう荷造りを …
-
右足が3センチ成長しましたヨ。
手術から1か月たちました。無事、両足で歩いています。ご心配いただいてありがとうご …