再び、NPOと2010年の春 「新しい公共」円卓会議、その後
2014/10/23
政府税制調査会は4月8日、特定非営利活動法人(NPO法人)に対する支援税制の基本方針を決めるようです。NPO法人への寄付を促し、寄付金に応じた額を所得税から差し引く税額控除が柱となっています。NPOに寄付する場合、税制上の恩恵を拡大し、「草の根」の寄付をしやすくするのです。ただ所得税から寄付の何割を差し引くかは未だ決まっておらず、年末の税制改正論議を待つことになっています。
鳩山内閣は、1月の施政方針演説で「官が独占してきた領域を公に開き、新しい公共の担い手を拡大する」と表明しました。福祉分野などの公共サービスの新たな担い手として位置づけ、税制優遇などで活動を支援するということです。しかし寄付という考え方は日本ではなかなか浸透していません。日本と米国とで何が違うといっても寄付に対する考え方は、180度違います。日本はアメリカの100分の1しかNPOへの寄付がありません。額もそうですが考え方の違いが大きく、趣旨に賛同し、応援するから寄付というより、見るに見かねて可哀想だから恵んであげる、といった発想になりがちです。アメリカでボランティア活動も人件費換算をして寄付とみなしていることもあります。
認定NPOの申請をしようとした昨年4月、寄付概念(何の見返りもなし資金をこっそり出す)の厳しいことに驚いたことがありました。そして申請を諦めてかえってきました。
寄付というのは「市民から応援を得ている」という証になるものですが、「市民性」そのものが、日本社会にはまだまだ未知の分野かもしれません。お上(官)や村の長老や経済界が政治の中心で、市民やNPOが政治の中心になるという発想が自らも含めてないかもしれません。さらに、NPOの側にも「自らの手で寄付とボランティアに支えられて社会を変革する」という志が不明な点が多いといえます。
新しい春にNPOの活躍が更に求められるのですが、女性と仕事研究所も女性の再就職やシングルマザーの自立を促す活動と連動して「コミュニティカレッジの創設」に向かって、苦悩しながら道を開いていこうと考えています。
4月はじめ満開の桜を頭上に頂き、あわただしく歩き廻った東京でした。人材育成学会の研究会立ち上げのミーティングに参加、それから助成財団の説明会に参加、それから出版社で打ち合わせをして、文京区湯島の小学校と鳩山会館で桜を観て、文化学園(192年前西村伊作と与謝野晶子等が創設・日本で初めての男女共学の学校)でオープンキャンパスに突入、最後は有楽町で「AVATAR」を観て元気になって帰阪しました。

文京区立湯島小学校入学式

関西大学も桜トンネル
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