今年も入選しました
第73回女流画家協会展に今年も入選しました。
戦後間もなく1947(昭和22)年、三岸節子、森田元子、桂ユキ子、桜井浜江ら女流画家11人の発起人により「女流画家協会」は創設され、以来、今日に至るまで女流画家の活躍を支え続け、美術を介して女性と社会をつなぐ役割を担う同団体は、今日では総搬入点数1,000点をこえる美術団体に成長し、女流画家の地位向上と新人育成という理念のもと活発な活動を続けています。私はかねてよりこの展覧会に入選したいと願っていました。
今年のテーマは“women’s spiritual power”(女性の秘めたるエネルギー)としました。
100号のキャンパスの真ん中に血液の通った幹を置きました。女性の身体そのものです。足元の巣には孵化したばかりの小鳥がえさを求めて泣き叫んでいます。
そうなのです。女性はいつも、いつも“えさ(餌)”を工面するのに必死なのです。画面には眼と口を3つずつ描きました。一つの眼からは涙が溢れています。
そうなのです。悲しいことの方が多いのです。しかし、この澄んだ眼がしっかり、自分と周囲の状況を適切なデーターで把握し、決断するのです。
そうなのです。適正な状況把握が何より大事です。
そして言葉(口)で勝負するのです。アサーティブ(assertive)な主張で勝負するのです。
暴力や金(カネ)の力ではもとよりないのです。
そうです。アサーティな言語活動で勝負するのです。やはりひとつ一つが勝負です。
そんなwomen’s spiritual powerがきっと勝つという主張の絵を描きました。
6月2日上野の東京都美術館で審査委員からの講評があった。「女性にしか描けない絵ですね。次から次へと筆が進んでいった様子が分かります」と。夫が入院して1ヶ月、深夜の時間が解放されたのでキャンパスに向かった。床に古毛布を敷いて大量の絵の具を流す。手袋に絵の具を浸み込ませて塗った。一旦乾くのに1週間かかる。そしてまた塗る。最後に100号に仮縁の額をはめ込むのもまた大工仕事でした。
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