夫婦別姓判決─やっぱり、よわごし最高裁は決断できなかった。時代遅れの判決!
12月16日注目の判決には、がっかりだった。夫婦別姓を認めない民法の規定について、最高裁は合憲の判断を下し、原告の訴えが却下された。国連女性差別撤廃委員会から再三の勧告があったにもかかわらず、やはり弱腰の最高裁は違憲判決を出せなかった。最高裁の15人の裁判官のうち女性3人全員と男性2人(弁護士出身)の5人が「違憲」としたが、その他の裁判官出身の裁判官は全員「合憲」であった。なんと裁判所は時代遅れかが明らかになった。しかし最高裁にも30%以上の女性裁判官がいたら(5人か6人いたら)判決は変わったかもしれない。いかに「数」が重要であるかということである。ポジティブ・アクションをいちはやく実施しなければならない。なお、判決文に「この種の制度の在り方は、国会で論ぜられ、判断されるべき事柄にほかならない」と記されたように、法改正をする立法府(国会)の仕事ではないか、とも指摘されている。これを受け、自民党法務部会や公明党・山口代表などから議論すべきだという意見も生じており、今後さらなる動きがあるかもしれない。
選択制の夫婦別姓ならなんら問題はないはずである。「別性にすると家族のきずなが崩れる」などという不思議な意見に対しても対応できるはずである。
12月17日の朝日新聞のクルム伊達公子さんのコラムは誰でも納得できるものだと思う。
関連記事
-
育児の値段は「年収」237万円?
明治生安田生命が子育てに関する調査の結果を発表した(2017/9/13)。調査は …
-
ニートの男女比とジェンダーについて
NEET(ニート)=Not in employment, education o …
-
女性の車運転がやっと実現 。超保守王国サウジアラビアで2018年6月から
「ウイメン・トウ-・ドライブ」の活動 随分、以前のことですが、サウジアラビア駐留 …
-
「派遣法」骨抜き!再度撤廃を!
現行の労働者派遣法では通訳や秘書など専門性の高い26業務は無期限で派遣労働者を受 …
-
女性管理職1割未満が8割、春遠からじなのか
毎日新聞1月10日付に東京商工リサーチの調査結果が出ていた。 「管理職のうち女性 …
-
法学部とフェミニズム
それでは始めましょう。 このクラスの法学部の皆さんは3、4回生が多いのですよね。 …
-
パートはどんな理由があって差別状態のままにされているのか ─企業側の説明義務の法制化(日経2017年3月8日記事より)
同一賃金、待遇差で企業に説明義務 厚労省が論点整理/日本経済新聞 2017年3月 …
-
日本にも卵子凍結が増えているー、女性の選択肢は広がるのか
日本にも卵子凍結が増えているー、女性の選択肢は広がるのか シングルマザーズ・バイ …
-
総理大臣が産休!
ニュージーランド、37歳のアーダーン首相2人目を出産 https://www.a …
-
公的教育支出、日本は最下位
OECD(経済協力開発機構)は2017年9月12日に、加盟国の教育に関する調査結 …