「派遣法」骨抜き!再度撤廃を!
現行の労働者派遣法では通訳や秘書など専門性の高い26業務は無期限で派遣労働者を受け入れていますが、その他の業務は最長3年までとなっています。今回の改正案は専門26業務を廃止して、一律に最長3年とするということです。3年を超えて同じ仕事に派遣労働者を使えない現在の仕組みも改め、人さえ変えれば派遣を使い続けられるようにするのです。
これでは正社員などいなくなるでしょう。一生派遣労働者という人が増えることになりそうです。経済界は「国際競争力を確保するために、労働法制のイノベーションを」(経団連会長5月11日談話)といっていますがとんでもない事態になります。
安倍政権は、これは経済成長戦略の一環としています。また12日に国会の審議入りした折の質問、「非正規と正規労働者の『同一労働・同一賃金』が求められるのではないか」に対し、安倍総理は、「労働者が自由に労働形態を選べることが重要だ」と答えにならない答弁をしています。非正規労働者の7割は女性です。
「同一価値労働同一賃金」が世界では当たり前なのに、『同一労働・同一賃金』も守れない国、日本の行く末は本当にお粗末です。自由な働き方が選べるには、両方が安定した生活ができることが前提です。不安定を選ばざるを得ない状態を自由な選択とは呼べないはずです。
女性は「輝かなくてもいい、普通の生活がしたい」というのが本音だと思います。
本当に私たちは今や危ないところに来ています。もう危険水域に踏み込んでしまっているかもしれません。
5月13日の毎日新聞の川柳にはこんなのがありました。
●頂上に立って見えなくなるものも 秦野 てっちゃん
●政治家のグレーゾーンが多すぎる 富田林 児玉暢夫
●戦争はしないが兵士募集する 東京 山田和夫
関連記事
-
公的教育支出、日本は最下位
OECD(経済協力開発機構)は2017年9月12日に、加盟国の教育に関する調査結 …
-
CSR(企業の社会的責任)としての女性の働きやすさ
SR(企業の社会的責任)やSRI(社会的責任投資)という言葉が飛び交うこのごろで …
-
「ワークライフバランス」についての日経新聞の取材から
日経新聞記事(pdfファイル) 記事はPDFにしていますが、 あんなに多くしゃべ …
-
NPOという言葉も知らなかったころのこと─NPOで生きる女性たち
はじめに─私の30年 無認可保育所の運営をはじめて 先日の記事(阪神淡路大震災か …
-
ワーキングプアのための新しい社会デザイン-コミュニティカレッジの役割-
上記は09年1月から、大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)の卒業 …
-
「女性と仕事、なんでもそうだん」始めます
「女性と仕事、なんでもそうだん」始めます。
-
10月15日(金)ワーク・ライフ・バランス推進フォーラム大阪
第1回「ハッピーキャリア企業表彰」にぜひお越し下さい 主催:女性と仕事研究所/株 …
-
待ったなしの年の瀬
気候変動、地球の異変に待ったなし(その1) 大人は子どもたちの未来を奪ってはいけ …
-
与謝野晶子「山の動く日来る」の再来を! その3
論文紹介:平子恭子「與謝野晶子の生育―堺時代の家庭環境および社会(地域)環境―」 …
-
「女性たちのNPO」出版記念シンポジウムのご案内
NPO法の制定から20年が経過し、NPOというアルファベットの3文字も、広く社会 …