与謝野晶子「山の動く日来る」の再来を! その1

      2015/07/11

最近、長年与謝野晶子研究をしている方とお付き合いが復活しました。それをきっかけに与謝野晶子に触れたいと思いました。
私も長年の与謝野晶子の大ファンです。高校生のころからでしょうか。彼女は、女性の自立を何よりも重視したし、男女平等思想を基盤として、婦人参政権の確立をはじめ社会構造の変革を願い、行動していました。私が「山の動く日来る」の晶子の歌を何とか絵画のテーマに出来ないかと考えたのは(前号ブログ5点の絵)、そのあたりが背景です。

高校生のとき古本屋で買った「与謝野晶子短歌全集第一」表紙 新潮社大正8年10月6日発行

高校生のとき古本屋で買った「与謝野晶子短歌全集第一」表紙
新潮社大正8年10月6日発行

IMG_0026

表紙裏に書き込みが残されていた。どんな女性が読んでいたのかといろいろ想像した。
クリスマス祝いとしてあや姉より 大正○年11月7日 その前日、4年の住み慣れし寮を出た

私も少し活動していた時期がありました。「山の動く日の会・大阪」と称して歌人の道浦さんと新聞記者の松井さんの3人で、さまざまな分野から与謝野晶子の業績を報告する勉強会を続けていました。私は「女性が働く」という観点から与謝野晶子の「母性保護論争」や「欧州の旅行記」などを紹介していました。また、1990年には「フランス革命200年記念与謝野晶子から学ぶ集い」というデカイ集まりを実施したことがありました。スポンサーは与謝野晶子の歌碑を多く建立したことで有名な富永俊造氏でした。その後与謝野晶子を中心とする「日本女性史」の講演は、「君死にたもうことなかれ」「婦選の歌」「山の動く日きたる」などの歌も歌いながらやっていました。この「山の動く日来る」は外国でも歌われています。
“The mountain moving day coming”は、1972年、USAシカゴ「女性解放ロックバンド」がレコードにしました。オーストラリアでも聞いたことがあります。

20150629

次回のブログでは、最近、堺市立中央図書館の「堺研究」に掲載された「与謝野晶子の成育―堺時代の家庭環境および社会(地域)環境から」という平子恭子氏の論文を紹介したいと思っています。

 - ブログ, 女性と仕事, 油絵

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

認知症になっても、高齢女性の一人暮らしは可能か(その1)

今売れている2冊を読みました。上野千鶴子さんの『在宅ひとり死のススメ』(文春新書 …

育児の値段は「年収」237万円?

明治生安田生命が子育てに関する調査の結果を発表した(2017/9/13)。調査は …

迎春 新年おめでとうございます

また長らく書けずに過ごしておりましたが、お正月は「やっぱりがんばろう」と思うきっ …

むらさき大根―ようやく色褪めぬ

いまどきの膝小僧手術のつづきです 膝小僧手術の方が案外、時間がかかるのだそうです …

no image
東京都「男女雇用平等推進セミナー」が 好評に終わりました

6月20日(火)夕刻 東京しごとセンターにて 「しびれるほど仕事を楽しむ女たち」 …

人生100年会議での提案-やり直し職業教育

政府に有識者会議「人生100年時代構想会議」というのが発足しそうである。 世界に …

夢と志をかたちにする女性経営者  キーワードは「メンター」

男性社長の企業より、ずっと、働きやすい 「女性が経営する企業における女性が働きや …

「あなたがいてわたしがわたしになる─『人称』と孤独」平子義雄氏著(郁文堂2012年)

今読んでいる本は、平子義雄氏の「あなたがいてわたしがわたしになるー『人称』と孤独 …

新年おめでとうございます

English(英文はこちら) 新年おめでとうございます。2012年、今年こそ変 …

10月は3枚描きました

10月は3枚描きました。 1.「ミニバラを持つ女性」 6号 課題は全身ヌードだっ …