夫の死にあたふた(1~3)要介護5―あざだらけの老々介護
半世紀余に及ぶ弁護士生活は勤勉実直そのもの、世のため、人のため骨身を惜しまず、人権と社会正義の実現のため、弁護士を天職として日夜力を尽くしてきました。大阪淀屋橋を拠点に、大学時代から友人の弁護士と開設したのは、昭和52年(1977年)44年前のことでした。その後二人の若い弁護士迎えました。ほんとに余生も余暇も少ない生活だったかもしれません。
息子と自転車(スポーツ車)で少し遠距離を走るのはとても楽しい余暇だったと思います。今それが息子と孫で自転車の遠乗りをするようになっています。
少し仕事を減らしてゆっくりするかと話しているところでした。小さな子犬を飼い始めました。歩幅が小さくなったので、子犬と散歩することで足を鍛えようと意見が一致しました。
その後、半ば強制的に診察に赴き、「パーキンソン病」が判明しました。私も家族もなんでもっと早く診察を強制的にでもいいから早くしなかったのかと、これは何度悔やんでも、悔やんでも悔やみきれない思いです。もっと病気の進行を食い止められたのに、と本当に残念です。でもこれも3人がかりで結託して、タクシーの行く先を無理やり病院に方向を途中で変えて診察にたどり着いたのでした。その後は歩行中に倒れて、救急車で運ばれたり、食後によく起きた急性心不全には救急車の乗車を拒否したり、体がどんどん不自由になるのを受け入れられない何か月かが続きました。
介護者も被介護者もいのちがけというのが大げさでないという介護生活でした。施設の遷るころにも「家に帰りたい」の一点張りでわがまま放題でした。
私の友人の弁護士が長年の介護に疲れた妻から薬殺されるという事件がTVやビ新聞で報道され脚が震えました。
それがあるとき(3年前ぐらい1999年秋)には「集団生活もいいもんやわ」などというようになっていました。
「集団生活」「施設の生活」では、2つ上のお兄さんが来て下さったときには、小学生時代の「強い兄貴、ハンサムな兄貴と少し弱めで勉強がすきな弟」の昔の会話がとてもはずんでいました。後でお兄さんの健一さんの方から、昔話などお聞かせいただけば、弟の康夫は箱の中でニタリとほほ笑むかもしれませんね。よろしくお願いいたします。
その面会も新型コロナでどんどん縮小され、最後の2年間はファイスシールドにマスク、時間は10分間などとても制限がきつくなりました。結局最後の面会は2021年4月21日(水)でそれが最後の機会になってしまいました。
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