与謝野晶子を唄う

      2014/10/23

5月29日は大阪、堺の生んだ「平和と平等の姉」与謝野晶子の命日です。

私の魂の星でもあります。64歳で亡くなった1942年から66年になります。今年もゆかりの覚応寺で26回忌が営まれました。式典と「君死にたもうことなかれ」(1904年)の合唱のあと、「女性が働くことー晶子が思い続けたこと」というテーマで参加のみなさんとの話し合いのきっかけづくりをさせていただきました。明治・大正、戦前の時代では、日本の女性は家制度と理不尽な性差別の中でもがき、「自分を生きる」という選択はほとんどできませんでした。そんななか与謝野晶子は誰よりも自分を活きる意欲をもやし続けた人だと思います。そのことがあるときには、奔放な情熱の歌人といわれたり、反逆の詩人とののしられたり、また尊敬されたり、11人の子の母でありながら、「母性に埋没するなかれ」と母性保護論争の一翼を担ったり、女性の参政権や労働運動にも積極的に参加することになったのです。与謝野晶子作詞・山田耕筰作曲「婦選の歌」(1930年弟1回全国婦人参政権獲得同盟にて)の第1連は「同じく人なる我ら女性、今こそ新たに試す力 いざいざ一つの生くる権利、政治も基礎にも強く立たん」とあります。生きる権利の確立、充実は、政治や働く権利を中心に、これからこそいよいよ各論の時代が始まると思います。

自然災害はますます巨大化しています。未曾有のサイクロン被害といまだ平和の光明が訪れないビルマでは、スーチーさんは、声と力を奪われたままです。彼女の誕生日、6月19日をスーチーさんの日と定め、平和を祈る日にしようという動きがあります。今年の6月19日ももうすぐです。与謝野晶子の輝きを思い、スーチーさんの生命が輝くことを願いながら・・・。

大阪府堺市「覚応寺」弟26回白桜忌奉讃式

大阪府堺市「覚応寺」弟26回白桜忌奉讃式

与謝野晶子肖像と大好きだったという「白桜」画

与謝野晶子肖像と大好きだったという「白桜」画

「女性が働くことー晶子が思い続けたこと」 金谷千慧子 大輪の牡丹と白百合があった

「女性が働くことー晶子が思い続けたこと」 金谷千慧子 大輪の牡丹と白百合があった

 - 女性の活躍

  関連記事

熱海まで足をのばしました。―MOA美術館とART 2022 OLYMPIA展

東京都美術館での研究会(デッサン研修)を終えて、こだまに乗り換えて40分、熱海に …

ポスト・コロナに向けてーリーダーの在り方(リーダーシップ最終稿)

コロナ危機の下でのリーダーシップ  今回がリーダーシップについての最終稿である。 …

雑誌『婦人公論』が100年を迎えました

『婦人公論』は、1916年(大正5)『中央公論』の女性版として創刊されました。『 …

夫の死にあたふた(1~3)女性が働くことを支えた人

夫は戦後の食糧難の時代に育ったにもかかわらず、健康な歯が一本も欠けず最後まで身体 …

no image
シングルマザーに福祉ではなく労働権を「シングルマザー専用」の職業紹介事業の記事

シングルマザーを管理職に!の記事から 朝日新聞によると職業紹介事業の柱に、社会に …

no image
女性の力を活かすこと

―またしても提言、「女性の潜在力を活かせ」日経新聞(2013年5月31日、日本経 …

女性のリーダーシップとアサーティブトレーニング

最近、外資系の女性リーダーシップの研修に参加しようとしたが、結局かなわなかったこ …

no image
アベノミクスと女性の活躍

テレビ朝日モーニング・バードの取材がありました(4月26日 金AM8時~10時放 …

ジェンダーフリーって何?

- 弱い存在たる「男性」も癒され、ホッとできる社会を- 「ジェンダーフリーって何 …

アフターコロナは、「脱」経済成長を ~ 変革を担う、女性でありつづけよう

1 オリンピック前半を振り返って オリンピックの前半が終わろうとしている。もっと …