もうひとつ「魔女の秘密展」から
2015/05/22
魔女には大きく2つのイメージがありますが、グリム童話や現代のアニメに登場する明るく、こっけいな(あるいは可愛い)魔女とヨーロッパの中世から近世にかけての「魔女裁判」や「魔女狩り」の犠牲者としての魔女です。
後者の魔女は魔女裁判にかけられ、無実のまま、拷問の末、女性たちも男性もまれに(異端者の男性や反逆性を持つ男性)処刑されます。処刑の執行人は、鉄製のマスクを付けて斬首したそうです。本物が展示されています。
不浄な職業だった死刑執行人の匿名性を守ること、匿名性にすることにより処刑された関係者(家族というより存在すると思わされていた魔女集団)からの復讐から死刑執行人を守ることでもあったようです。とぼけたようなマスクの下で、ほんとはどんな表情をして惨殺していたのでしょうね。
■死刑執行人の鉄マスク(16世紀、まわりに粗い亜麻布製のフードがついている)
魔女の秘密展公式サイト「見どころ」第3章 http://majo-himitsu.com/highlight/#section3
もうひとつのイメージの魔女は、まさしく「アナと雪の女王」ですよね。すべてを氷の国にしてしまう魔法を持ったお姫様ですからね。
最近のNHKの朝ドラ「まれ」にも、ストーリーの軸に「魔女姫」という人形が出ています。
パテシエになることを決意する「まれ」に影響を与える「魔女姫人形」です。
女性にとって元気の出る魔女のみが繁栄する時代になることを念願しています。
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