フラワーデモ、毎月11日、全国で動くー花を贈る優しさをデモに
2019/08/21
性暴力と性犯罪に対する司法判断に抗議する「フラワーデモ」が6月11日夜、東京や大阪、福岡など9カ所で開催された。性犯罪をめぐる裁判で「同意のない性交」と認めながら無罪となる判決が相次ぎ、4月に東京から始まった抗議活動が全国に広がっている。東京、大阪、福岡のほか、札幌、仙台、名古屋、神戸、山口・下関、鹿児島と。「声を上げたい」と自発的に広がった動きである。
さまざまな色の花を持ったり、花柄の服を着たりして、判決への抗議と被害者へ寄り添う気持ちを表すことから「フラワーデモ」と呼ばれる。被害者に寄り添う気持ちを表す「#With You」と書かれたプラカードを携える人も。若者の参加も多い。
フラワーデモは今後も、毎月11日に各地で開催されるという。
明治時代に制定された刑法の見直し検討の時期に当たる来年まで続けたいという。7月は名古屋がメイン会場になる予定。
2017年日本では110年ぶりと言われる刑法性犯罪規定の改正が実現した。しかし改正は国連人権機関等による勧告内容や世界的潮流からみれば十分なものとはいえず、さらなる改正の必要性が指摘され続けている。
日本はなぜ、こんなに男性の性行動に寛容な社会なのか。なぜ、日本ではセクハラを許す風土なのか。性的暴行やセクハラをがまんして仕事をし、生きていくことに慣れきってしまっているのか。
性暴力と性犯罪、『セクハラ』が減らないのは、人権感覚が欠如していることと女性差別の職場環境が蔓延しているからである。
働く場の男女差別がひどいことが土壌になっている。性犯罪は人格冒瀆、人格権の侵害であり、セクハラは性差別の職場の性差別が引き起こすものである。
セクハラを産む雇用構造が常態化しているのは、非正規が増え続けていることに典型的に表れている。女性では7割が非正規。派遣社員、パート、契約社員、非常勤、日々雇用、嘱託、時間給、日勤、臨時などなど呼称はさまざまだが、非正社員ばかりが増えている。
職場で働く人を、ともに人間として、仲間として大事にする、そんな当たり前の意識が浸透していない。横並びに生きていくのが苦手、上下関係の上に立つことが生きがいというゆがんだ権力の誇示が「弱い人」に向かい、ハラスメント(いじめ)という形で表れる。
男女の不平等な賃金格差、ポスト格差を抱えたままの職場環境では、「男性が労働力の重要で中心的な役割」「女性は補助」「女性は男性のいいなり」という風土が、日本の企業に醸成されたままになっている。職場の風土はもちろん家庭にも持ち込まれる。職場の男女平等がセクハラ防止にキーポイントである。
セクハラや性暴力を告発する「#Me Too」運動が世界的に広がっている。「#Me Too(私も)」や「フラワーデモ」が大きなムーブメントになってほしい。
ヒューマンライツ・ナウは本日2018年10月15日・報告書「#MeTooを法律へ性犯罪に関する各国法制度調査報告書」を公表し、政府・国会議員・関係各機関に対し、国際的な趨勢に基づく法整備の実現を求めている。(HRN性犯罪に関する各国制度調査報告書201810)
調査では、下記の事項について、日本の現状を概観したうえで、米国、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、韓国、台湾について調査を行っている。その結果、諸外国は、いずれの論点においても法改正を重ねて改善を進める一方、日本は、いずれの論点においても諸外国から大きく立ち遅れていることが確認された。
1993年の国連「女性に対する暴力撤廃宣言」や、1995年の北京女性会議が採択した行動綱領(Beijing Declaration and Platform for Action)を経て、世界各国で法改正が少しずつ進み始めた。昨今の#Metooの動きを受け、世界ではさらに、被害者の視点に即した法改正や制度見直しの動きが進みつつある。
これに加えて、国連が2009年に出版した「女性に対する暴力に関する立法ハンドブック」に記載された立法提言を加味して、あるべき法改正の方向性を考え、立法案の勧告も行っている。「性暴力」の定義を身体の統合性と性的自己決定を侵害すべきとか刑を加重すべきとか、セクハラは性差別の一形態であるとも明記している。
『ゆりと母親』(2015年6月制作 F15号 金谷千慧子)
「私のお墓は要らない。6月に咲く白い百合を見て思い出してくれた
らそれだけでいいの」と言い残して若くして逝った母親」
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